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くるみの木 / Der Nussbaum
[詞/作曲]
ユリウス・モーゼン/ロベルト・シューマン
少女の恋の予感を歌った軽やかで、夢心地な作品です。
【歌詞大意】
家の前に、緑色濃いくるみの木が繁っている。
そのかわいらしい花は、そよ風に吹かれて、
二つずつ対になって、ささやき合ったり、
キスをしようとしている。
そのささやきと言うのは、翌年、ある少女が花嫁になるという
こと。少女はそれに耳を傾けて、憧れを空想しながら微笑み
夢を見る。
まず、タイトルにもなっているくるみの木ですが、ご存知でしょうか?
私は子供の頃に見たような記憶があります。高さは25メートぐらいになるそうです。
ヨーロッパでは、その昔、恋占いに使われ、この木の下で、恋人たちはこっそり会って
愛を誓っていたのだとか・・・。また、くるみの実は、結婚式の際、幸運と豊穣を約束するお守り
として、お客にふるまわれていたのだそうです。私は、歯ごたえがよく、くるみの実が入った
香ばしいパンが好きでしたが、こんなにロマンのある植物とは知りませんでした。
さて、この作品は、シューマンが愛する女性クララとの結婚式の前夜に彼女に贈った26曲から
なる歌曲集『ミルテの花』の中に収められています。それまでは、クララのお父さんに二人の結婚を
猛反対され、シューマンに言いがかりをつけて裁判まで起こされたのですが、その裁判に勝利し、
やっとの思いで結婚式までこぎ着けたのです。ここにシューマンの音楽と愛に生きる、溢れんばかりの
情熱を感じ取ることができます。
その『ミルテの花』ですが、日本では銀梅花といわれており、花びらが開くとゴージャスな感じな白い 花です。西洋では、ローマ時代から女神に捧げる花として用いられ、その後も、結婚式などの 祝い事に使われました。純潔を象徴するとされて、花嫁のブーケにもされたそうです。
ところで、この26曲からなる歌曲集ですが、特定のひとりの詩人が作ったものではなく、 ゲーテ、ハイネ、リュッケルトなどの作に曲を付けています。それぞれの曲間にも音楽的な 関連性はないようです。くるみの木の他には、リストによってピアノ曲に編曲された「献呈」や 「きみは花のよう」など、クララに対する愛の喜びと悲しみが込められた作品ばかりです。
マンネリ化をしている恋人同士、旦那よりバーゲン&スイーツという奥様、臭いだのウザイだの言われている
お父さん、あの、出逢った頃のときめきを思い出すには、この曲ですよ!